レンガ蔵と蔵座敷




店舗の奥にはレンガ蔵と庭が続いております。庭を散策しなら、レンガ蔵を見学できます。レンガ蔵は、三階建の建物の道具蔵と二階建の建物の座敷蔵で成り立っております。道具蔵の一階は店舗と直結した展示室となっており、ガラス越しに座敷蔵をご覧頂けます。座敷蔵の一階は縞柿(しまがき)という大変珍しい材木で造られた座敷となっております。

喜多方では明治13年の大火をきっかけに蔵の防火性に注目がされ多くの蔵が造られました。その後、明治37年の鉄道開通に際し、喜多方の三津谷地区にレンガ工場が建てられ、この工場で作られたレンガを用いた蔵が多く建てられるようになりました。

当店のレンガ蔵も三津谷のレンガを用い、明治37年に建てられました。外壁は赤レンガとなっており、洋風の雰囲気を醸し出していますが、座敷蔵の中は伝統的な和室のしつらえとなっています。

一階は「柿の木」でつくられた「縞柿(しまがき)の間」です。天井、鴨居、柱、座卓、火鉢等の調度品までが縞柿の木で統一されています。縞柿というのは柿の木一種で、長い年月の間に渋と年輪が混ざってできた木目を特徴としています。「孔雀の羽」のような「縞模様」や「ぶどう状の模様」があり、たいへん珍しいものです。明治の初めに山形県「置賜地方」で「縞柿の巨木」が見つかったという記録があり、その柿の木で造られたようです。

そして、二階は「欅の間」(けやきのま)、総欅という贅をこらした造りになっており、お客様を迎えてくれるバルコニー風のポーチの入口と共に、隠居後の楽しみとして随所に工夫がなされています。

(平成13年5月に店舗と共に「国の有形登録文化財」に認定されました。後に経済産業省から「明治の近代化産業遺産」にも認定されております。)

※見学は無料ですが、座敷蔵の中には入れません。(二階は非公開)
※見学時間は午前9時30分〜午後4時30分頃

ページTOPへ